改めて、今必要な感染予防策とは?
2022/08/05
ちょうど1年ほど前に空気感染専門家の方々が声明を発せられていました
最新の知見に基づいたコロナ感染症対策を求める科学者の緊急声明
小さくて良く見えないと思いますが、約1年前の8月18日に世話人(本堂毅氏:東北大学大学院理学研究科、平田光司氏:高エネルギー加速器研究機構)、そして賛同者の筆頭に西村秀一先生(国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウィルスセンター)が名前を連ねておられます。
空気感染専門家の方々が、こんなに日本にいらっしゃるなんて、ちょっと意外でした。
でも、さすがに西村秀一先生、この一覧の羅列順序の規則は特になさそうですので、やはりご意見番といったスタンスなのでしょうね。
そうです、私が4年前に二酸化塩素でのインフルエンザウィルス失活テストを西村先生に依頼して、思ったような結果が得られず、西村先生から次亜塩素酸でやってみたら、とのアドバイスを頂き、とても素晴らしい浮遊ウィルス失活効果が出たので、共同で「インフルエンザウィルスの失活装置及び失活方法」という国際特許を令和2年1月に取得できた訳です。
上記の緊急声明では、
新型コロナウイルス感染拡大を受け、政府や一部医学関係者から「策が尽きた」との声が聞こえているが、早期発見と隔離、ワクチン、緊急事態宣言等で用いられてきた対策以外に有効な施策がないとの意見には同意できない。
彼らが感染拡大の可能性の指標とする人流は、たとえあったとしても、人と人の交わりの場において実効性のある対策がとられれば、必ずしも感染は広がらないはずである。
その意味で、感染経路への理解が進み、空気感染が主たる経路であると考えられるようになっている現在、対応すべきことは明らかである。
すなわち、最新の知見を踏まえれば、対策が尽きてしまったと言うほどのことはなされていない。
未だ様々な方法が残されており、それらによる感染拡大の阻止は可能である。
空気感染は主に感染者の口腔から空間に放出されるウイルスを含んだエアロゾルが空間に滞留する量(濃度)に応じて起こる。
理論的にもエアロゾル滞留濃度を下げることで感染抑止は可能なはずであり、少なくとも以下に挙げる2つ方向において対策の余地は大きい、とのことです。
1つ目にウィルス対応マスクによる、口腔から空間に放出されるエアロゾルの量と、他者からのエアロゾル吸入の抑制という提言です。
ウイルス対応の、すきまの少ない不織布マスクは感染者からのウイルス排出を抑えると同時に、非感染者がエアロゾルとしてウイルスを吸入する確率を小さくでき、相乗効果があることは周知の事実である。
一方で、若者を中心に広く使われているポリウレタン製のマスクや布製のマスクは、直接下気道に吸い込まれ肺炎のリスクを高める粒子径5μm以下のエアロゾルの吸入阻止に無力である。
これもすでに広く知られていることであり、たとえば感染拡大時のドイツでは、公共の場や交通機関等では一定以上の性能を持つマスク着用が罰則付きで義務化され、ウレタンマスクの着用は禁止される。
一方、わが国ではそうしたことに何の制約もないし、正式な呼びかけすらなされていない。
日本でも、人流抑制やロックダウンの可能性を云々する前に、こうした効果の明らかな基本が徹底されるための措置を可及的速やかに実施すべきである、とのことです。
まさに、この頃から政府がやけに不織布マスクを推奨しますと言い出したようですが、この1か月後(2021年9月)には、弊社が取り扱うことになったナノファイバーマスクMIKOTOを西村秀一先生も知ることになった訳です。
もう少し、この緊急声明が遅ければ、不織布マスクではなく、ナノファイバーマスクを推薦していただけたのではないかな?と勝手に想像しています。
そして2つ目に、滞留するエアロゾルの機械換気による排出、エアロゾル濃度抑制についての提言です。
屋内で感染者から放出されたエアロゾルは長時間空間に滞留しうる。
窓開けやドア開けが有用な換気方法だが、1時間に2回程度の短時間の窓やドアの開閉では必ずしも十分な換気は確保されない。
さらに、夏や冬は、冷暖房効果が大きく損なわれる危惧から窓開け換気の実施自体も容易でなく、今般の感染拡大の一因になっている疑いが強い。
換気不十分の、複数の人が集まる狭い密閉空間では、発生するエアロゾルの空間濃度を下げるための工夫、すなわち熱交換換気や空気清浄機等を含めた機械的換気の適切な活用が重要となる。
以上から、上記の科学者の皆さんは国や自治体が以下の対策を速やかに検討するよう提起されております。
A)ウイルス対応マスク装着についての市民への速やかな周知と必要な制度的措置
B)熱交換換気装置や空気清浄機、フィルター等の正しい選択と有効な活用についての行政の理解と市民一般への十分な周知
C)効果の科学的証明には時間を要するため、最新の知見から有効と予想できる対策は、中立的組織による効果の検証を平行しつつ、公平性や安全性に配慮して実施する
上記の科学者の皆さんの手には現在、感染抑制に活用できる不織布素材、熱交換換気装置、空気清浄機、扇風機やエアコンに付加する形でのフィルター等、科学技術の成果があるそうです。
室内空気環境を専門とする建築学分野は、シックハウス症候群を端緒とし、医学界との共同研究の歴史を持つ、本声明で指摘した項目と、狭義の医学に留まらない科学知を総合した対策の検討と実施が、いま速やかに必要である、とおっしゃっています。
是非とも、弊社の主力商品である次亜塩素酸空気除菌消臭機、次亜塩素酸ガス発生空調システムのテストもドンドンとやっていただけないかな?と切望しているところです。
何と言っても、上記の「複数の人が集まる狭い密閉空間では、発生するエアロゾルの空間濃度を下げるための工夫」
この部分を是非、担わせていただきたいものです!