「周囲に黙って生活を…」体調悪いのに受診しない人が増加中
2021/05/27
受診遅れの人たちにあった共通点とは
新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長
「驚くことに」と前置きしつつ、軽度の体調不良の人の7~10%が仕事や勉強で外に出ていることを指摘されたそうです。
実際に、医療の最前線で「尾身氏の指摘通りのことが起きている」と警鐘を鳴らすのは、大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号に派遣された医師の一人で、感染症が専門の「のぞみクリニック」筋野恵介院長です。
私共が国際特許を共有しています国立病院機構 仙台医療センターウィルスセンター長の西村秀一先生も、同じくダイヤモンド・プリンセス号に派遣されましたので、よくご存知かもしれませんね。
「受診の遅れで1番多いのは、37度前半の微熱があるケースです。また、熱の症状で来院する人の9割が2~3日以上経ってから来ます。当日に来る人はほとんどいません。しかもその間、自宅で様子を見てからということではなく、“周囲に黙って”普通に日常生活を送っている人がほとんどです。尾身会長が言う『7~10%』というのは長崎県のデータなので、都内では実際にはもっと多いと思います」
とのことです。また、
「皆さん決まって言うのが、『味覚・嗅覚障害がないから大丈夫だと思った』ということです。普通の風邪との違いとして大きくメディアで取り上げられたのが味覚・嗅覚障害なので、『新型コロナ=味覚・嗅覚障害』というイメージが強くなり過ぎて、無症状や単なる風邪の症状はあまり意識されていない印象です。また、『周囲に感染者がいなかったから』という人も多いです。濃厚接触者ではなくても感染リスクは当然あります」とおっしゃっています。
今や、空気感染(エアロゾル)が最も感染リスクがあるのは明白になってきていますが、やはりマスコミの影響は良いにしろ悪いにしろ、本当に大きいことがわかります。
こういった話を聞けば聞くほど、あらゆる密閉空間にファインミニセットを置いて回りたいくらいです。
自分の正しい見識を持ち、大きな権力に振り回されないように気を付けて何にでも対処していかねばなりませんね。